高校情報Ⅰ 情報システムとシステム開発(5か月目第2週)

高校情報Ⅰと実践活用

まなびの目標🎯
・コンビニやネットショッピングなど、身の回りで活躍する情報システムの事例を知る。
システム開発の基本的な2つの流れ(ウォーターフォール開発アジャイル開発)について理解する。
AIIoTなど、最新のテクノロジーが情報システムでどう活用されているか理解する。
・確認テストで学びを復習!

1. 情報システム

普段使っているスマートフォンアプリやWebサイト、お店のレジや駅の改札。これらはすべて情報システムです。情報システムとは、コンピュータやネットワークを使って、情報を効率よく扱えるようにした仕組みのことで、私たちの生活をあらゆる場面で便利にしてくれています。

1.1 買い物を支えるシステム

・POSシステム(Point Of Sales system): コンビニのレジで商品をスキャンするシステムです。いつ、何が、いくつ売れたかを記録し、在庫管理や売れ筋商品の分析に役立ちます。

・キャッシュレス決済: 現金を使わずに支払いを行う方法全体の総称です。ATMからお金をおろす手間を省き、キャッシュレス社会の中心的な役割を担っています。主に以下のような種類があります。
ー 電子マネー: カードやスマートフォンを専用端末にかざして支払う方法です。事前にチャージ(入金)しておく前払い式が中心です。(例: Suica, PASMO, 楽天Edyなど)
ー クレジットカード: 利用した金額が後日まとめて請求される後払い式のカードです。
ー QRコード決済: スマートフォンのアプリでQRコードを読み取ったり、提示したりして支払う方法です。(例: PayPay, 楽天ペイなど)

・電子商取引システム:インターネットを通じて商品を売買する仕組み全体を指します。このシステムには、在庫管理、注文処理、決済、顧客情報管理など、オンラインストアを運営するための裏側の機能もすべて含まれます。
このシステムのユーザーインターフェース(利用者が直接操作する部分)として、私たちが商品を選んだり購入したりするWebサイトがECサイト(Electronic Commerce Site)です。例としてAmazonや楽天市場などがあります。また、これらのサイトでは、AIを活用したレコメンデーション機能によって、私たちにおすすめの商品を提案してくれます。

気になりそうなものが、どんどん紹介されてくるのは、レコメンデーション機能のおかげです❕

1.2 移動や予約を便利にするシステム

・予約システム: 新幹線やホテル、映画館などをオンラインで予約できるシステムです。リアルタイムの空き状況を確認し、その場で決済まで完了できます。

・交通系ICカード: SuicaやPASMOなどが代表例です。改札にかざすだけで運賃を自動計算してくれるだけでなく、お店での支払い、電子マネーとしても使えます。

1.3 新しいテクノロジーと情報システム

情報システムは、新しい技術を取り入れて日々進化しています💡

・人工知能(AI; Artificial Intelligence):コンピューターが、まるで人間のように大量のデータから学習し、物事を判断する技術のことです。ただ命令された通りに動くだけでなく、状況に応じて最適な答えを自分で見つけ出そうとします。
(例:画像認識、生成AIなど)

・クラウドコンピューティング: 自分のスマホやPCに写真や音楽を全部保存すると、すぐに容量がいっぱいになってしまいます。クラウドコンピューティングは、データやソフトウェアを手元の機器ではなく、インターネット上の巨大な保管場所(=クラウド)に置いて、いつでもどこからでも利用できるようにする仕組みです。
(例:GoogleドライブやiCloud、音楽配信サービスのSpotifyなど)

・IoT (Internet of Things): 家電やモノにインターネットを通じて通信機能を持たせ、情報をやり取りする技術です。音声で機械を操作できるスマートスピーカーや、外出先からペットの様子が見られるカメラもIoTの例です。モノ同士が情報をやり取りすることで、私たちの生活はもっと便利になります。
(例:スマート家電、スマートウォッチ、自動運転車など)

・VR (Virtual Reality 仮想現実) : 専用のゴーグルを装着すると、まるでその仮想空間に自分が入り込んだかのような没入体験ができる技術です。VRゲームが有名ですが、最近では仮想のお店に入って買い物をする、といった新しい使い方も生まれています。

・AR (Augmented Reality 拡張現実): スマホのカメラなどを通して現実の風景を見ると、そこにCGなどのデジタル情報が重ねて表示される技術です。ポケモンGoのように、現実の公園にキャラクターが現れるのはAR技術によるものです💡他にも、自分の部屋にスマホをかざして、購入前の家具を試し置きするような便利な使い方もあります。

 

2. システム開発の流れ

では、これらの便利な情報システムは、どのように作られるのでしょうか?
それにはシステム開発という、計画的な手順があります。
ここでは代表的な2つの開発手法を紹介します。

2.1 ウォーターフォール開発

ウォーターフォールとは滝のことで、水が上から下に流れるように、前の工程が完了しないと次の工程に進めないのが特徴の開発手法です
最初に完璧な計画を立て、その通りに進めていきます。

◆基本的な流れ
 ①要件定義: システムに必要な機能などをすべて決める。
 ②設計: 要件定義をもとに、システムの完璧な設計図を作る。
 ③実装: 設計図通りにプログラミングを行う。
 ④テスト: すべての機能が完成してから、まとめてテストする。
 ⑤導入・運用: 完成品をリリースし、使ってもらう。

◆特徴
メリット: 全体の計画が立てやすく、進捗管理がしやすい。
デメリット: 途中の仕様変更が難しい。
例えば、要件が絶対に変更されない、銀行の基幹システムやロケットの制御システムなどに適しています。

2.2 アジャイル開発

アジャイルとは素早い、機敏な、という意味で、短い期間のサイクルを何度も繰り返しながら、少しずつシステムを完成させていく開発手法です。

◆基本的な流れ
 ①計画: 今サイクルで作る最小限の機能を決める。
 ②実行: その機能だけを設計・開発し、すぐにテストする。
 ③評価: 完成したものをレビューし、フィードバックを得て、次の計画に活かす。
⇒この反復を繰り返す。

◆特徴
メリット: 途中の仕様変更に柔軟に対応できる。早くから動くものを試せる。
デメリット: 全体のスケジュールや予算の見通しが立てにくいことがある。
例えば、利用者の反応を見ながら改善を加えたい、Webサービスやスマートフォンアプリなどに適しています。

3. まとめ

・私たちの生活は、お店のPOSシステムやネットのECサイトなど、様々な情報システムで支えられている。
情報システムは、AIやIoTなどの最新技術を取り入れて進化し続けている。
システム開発には、最初に全体を計画するウォーターフォール開発と、短いサイクルを繰り返すアジャイル開発などがあり、状況に応じて使い分けられる。

4. 確認テスト

Q1. コンビニのレジで使われ、商品の売れ行きや在庫を管理するのに役立つ情報システムは何ですか?

  • 予約システム
  • POSシステム
  • ECシステム

正解!正解!

不正解!不正解!

POSシステム

ヒント:商品を「ピッ」とスキャンするシステムです。

Q2. 開発の途中で仕様変更が起こる可能性が高いWebサービスの開発などで、柔軟に対応しやすい手法はどちらですか?

  • アジャイル開発
  • どちらも同じ
  • ウォーターフォール開発

正解!正解!

不正解!不正解!

アジャイル開発

ヒント:「素早い」「機敏な」という意味を持つ開発手法です。

Q3. ECサイトや予約システムなどの多くのWebサービスが、スマホやPCなど異なる端末からでも同じように使えるのは、主にどの技術を基盤としているからですか?

  • AR
  • クラウドコンピューティング
  • IoT

正解!正解!

不正解!不正解!

クラウドコンピューティング

ヒント:データを「雲(クラウド)」の上に置くイメージの技術です。

Q5. スマホを部屋にかざすと、購入前の家具が実物大で表示されるような、現実世界にデジタル情報を重ねる技術は何ですか?

  • AI
  • VR
  • AR

正解!正解!

不正解!不正解!

AR

ヒント:ポケモンGoで使われている技術としても有名です。

Q4. ウォーターフォール開発の最も大きな特徴は何ですか?

  • 最初に全体の完璧な計画を立てる
  • 短いサイクルで計画と開発を繰り返す
  • 計画を立てずに開発を始める

正解!正解!

不正解!不正解!

最初に全体の完璧な計画を立てる

ヒント:家を建てる時のように、完璧な設計図を最初に用意するイメージです。

確認クイズは、いかがでしたでしょうか?今回の学習内容が、皆さんの情報活用能力を高める一助となれば幸いです。閲覧いただき、ありがとうございました!

※本記事 教科書該当範囲

教科書名 該当章
新編情報Ⅰ(東京書籍) 3章 30. シミュレーションの活用
最新情報I(実教出版) 第1章 3節 1. 社会の中の情報システム
高校情報ⅠPython(東京書籍) 第4章 20. 情報システム

本サイトは、教科書をベースに構成しています。使える「情報Ⅰ」を目指し、毎週新しい記事を発信予定です。

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